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オンラインの利用登録

図書館のサービスがオンラインにシフトする中,利用券の発行が課題になっている。日本では,オンラインサービスが充実していないので,問題になっていないが,欧米では課題である。実際にどう行っているか。

図書館により方法はいろいろである。アメリカ シアトルの図書館はオーバードライブ社のIDC(Instant Digital Card online service)という仕組みを使っており,利用登録の際,携帯電話の番号を入力させている(こちら)。携帯電話の番号で申請者の住所を確認している。

以前紹介したニュージーランドのウェリントンでは,名前,住所などを入力させ,4週間だけ有効なカードを発行している(こちら)。通常のカードは開館後,図書館で手続きをすると入手できる。

こうしたオンラインの利用は急増している。Local Government Association記事では,イギリスのハンプシャーカウンティではデジタルの利用者が770%増加したという。

今回のような緊急時では,簡易な方法により利用登録を可能にすることが必要となろう。

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NZ Wellington(3)

ウェリントン市立図書館の閉館中のサービスを紹介してきたが,この図書館がすぐれていのは,オンラインで提供しているコンテンツを魅力的に見せる力のあることだ。

多くのコンテンツが提供されても,どのような映画,音楽,図書を読めばよいか途方にくれる人がいる。ウェリントンの図書館では,そうした「迷える利用者」を救うため,”StayAtHomeFest 2020″を開催している。これは,簡単に言えばブログである。コンテンツに詳しい図書館員による資料案内である。

どのような「お祭り」(Fest)が行われているか。以下は紹介されているテーマの一例である。

  • ミュージックドキュメンタリー(ヨーヨー・マ,ミック・ジャガーなど)
  • コメディー映画(伊丹十三「タンポポ」など)
  • 有名デザイナーのドキュメンタリー(クリスチャン・ディオールなど)
  • 漫画家のドキュメンタリー(ジュリアン・タマキなど)  などなど

これらの紹介では,単にドキュメンタリーや映画だけが紹介されているわけではない。例えば,「タンポポ」なら,映画を見てお腹が空いたら,としてOverDriveやBorrow Boxのたべもののカテゴリの電子書籍サイトにリンクを張ってあったり,ジュリアン・タマキのドキュメンタリーであれば,その漫画へのリンクがはられたり,といった具合だ。ライブラリアンが,映像,音楽,電子書籍に目配りしながら,ハイカルチャー,サブカルチャーを横断して紹介できるのは,コンテンツに対する深い理解があるからに他ならない。日本の図書館員でも,こうしたことのできる人は多くいるのではないだろうか。

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NZ Wellington (2)

ウェリントン市の図書館が提供する閉鎖中のサービスの紹介を続ける。

Beamafilm,Kanopy:Beamafilmは,映画,ドキュメンタリーなどを提供するビデオストリーミングサービスである。オセアニア地域で制作された作品が多く含まれている。個人で契約する場合は5.99NZドルかかるが,図書館の利用券があれば無料である。KanopyもBeamafilm同様,ビデオストリーミングサービスである。

Teen’s eReading Room:オーバードライブ社の電子書籍ライブラリーから,ティーンズ向けの選書を行っているサイトの案内である。アクセスしたときにはちょうど,日本のコミック『かぐや様は告らせたい』がトップページに掲載されていた。

Kids eReading Room:上のTeen’s eReading Roomと同様のもので,こちらはより小さな子供向けの電子書籍ライブラリーである。

Naxos Jazz Library,Naxos Music Library,Naxos Video Library:日本でも導入している図書館があるが,ナクソスの音楽ストリーミングサービスである。

Libby,OverDrive,BorrowBox:各種の電子書籍サービスである。オーディオブックも多く提供されている。提供点数は,それぞれ,50,000点,50,000点,3,500点以上とされている。

PressReader,RBdigital:新聞,雑誌のオンラインサービスである。前者はニュージーランドを含む60以上の言語の新聞,雑誌を読むことができる。日本のものは29紙誌あり,新聞では当日のThe Japan News by The Yomiuri Shimbunを読むことができる。

ここまで調べてきて,ふと,これらは無料なのか疑問に思ったので,料金を調べてみると,特に料金がかかるとは書いていない。ベストセラーの図書やDVDなどは1週間,10日間などで,4NZドルあるいは5NZドルかかるが,ストリーミングサービスなどには特にそうした記述は見られない。

つづく。