行ったところ(12/2〜)

シンシナティ・ハミルトン・カウンティ公共図書館 ダウンタウン本館

オハイオ州の南西の端,ハミルトン・カウンティにある1。統計によれば,図書館システムのサービス対象人口は83万人である。物理資料の貸出密度は15.3,電子資料を含めると23.0と非常に多い。公式ウェブによると,全米で3番目に利用者の多い図書館とされており,これまでに多くの図書館関連の賞を受賞してきた2。図書館数は41館で,今回訪れたのはシンシナティのダウンタウンにある本館である。

本館は約5万平方メートルという巨大な建物で,2024年まで大規模な改修が行われていた。現在は図書館システム全体で「次世代図書館の構築」というプロジェクトを進めており,図書館の現代化が図られている3。建物はイースト9番ストリートを挟んで北館と南館に分かれている。

北館の1階には,PCが40台ほど並ぶ「コンピュータ・エリア」がある。奥にはコミュニティ掲示板があり,らせん状の階段2階に上がれる。2階には,非常に広く,ゆったりとしたコワーキングスペースとメーカースペースがある。コワーキングスペースにはスタディールームやポッドがあり,奥には自動でPC(DELL)を貸出すラック(ラップトップキヨスク)があり,1台貸出し中だった。メーカースペースについては,あとで述べる。

2階から南館へは渡り廊下(ビルディング・コネクター)がある。ここでは展示が行われていた。訪問時は内陸の川に関する展示で,特別コレクション4やオハイオ川,ミシシッピ川に関連する写真や模型が展示されていた。渡り廊下を抜けると南館2階で,ここには系図資料と地方史のコーナーがある5。コレクションのボリュームに圧倒される。しかし図書館員によれば,多くは書庫にあり,このフロアに出ているのは一部とのことであった。地方史索引は目録ケースに収められており,家紋・紋章に関するコレクション,アフリカン・アメリカン・リサーチコレクションなどもあった。また,特別コレクションの一つには,現在,日本でドラマが放映されているラフカディオ・ハーンに関するものも所蔵している。ハーンは1869年から1877年までシンシナティに住み,当時の司書の秘書兼翻訳者として働いていたという6

ちょうど訪問時には,コーナー近くの「ストーリーセンター」(The Catherine C. and Thomas E. Huenefeld Story Center)でギターの生演奏が行われていた7。オープンなスペースで20人ほどが聞いていたが,特に迷惑(音がうるさいなど)という雰囲気ではなかった。ここはオーラルヒストリーを収集するセンターであり,自分の経験や人生を語り記録に残すことができる。このセンターについては別の機会にまとめたい。階段近くにある展示スペースではシンシナティ・ブラック・ミュージック・ウォーク・オブ・フェイムに関する展示が行われていた8。地域での黒人ミュージシャンを顕彰する取組と連携した内容であった。

その先にも系図の棚が並び,ベテラン・ヒストリー情報源という棚には『パールハーバー 1941』などの資料が展示されていた。また,「非営利団体助成金情報源」と記された棚もあった。非営利団体が助成金を申請する際に役立つ情報源を集めたコーナーである。この階の多くの部分を占めるのは,これまで述べてきたコレクションではなく,「図書の海」と呼ばれる大人向けノンフィクション(0類から6類,8類から9類)である。ほかにドキュメンタリーDVDや多言語図書がある。多言語図書は,壁面に沿って大量に排架されている。それらは大人向けと子ども向けに分かれ,日本語の大人向け図書は2棚分あった。子ども向けの多言語図書にはアーノルド・ローベルの『ふたりは』シリーズなどが並んでいた。請求記号は DDC,カッター・サンボーン著者記号表の著者記号,出版年の3段である。図書にはRFIDタグが付与されていた。

南館中央の階段で2階から3階に上がる途中にはガラス張りの書庫が見える。書庫は2層あり,膨大な資料が収蔵されている9。2021年のデータによると,この図書館システムの蔵書数は公共図書館では全米2位とのことである。3階には,旧図書館に関する展示もあり,その美しい書棚は尋常ではない10。3階は音楽・アーツ・レクリエーションのフロアで,主に7類の資料を排架している。書架は低書架であった。かつて稀覯本の部屋だった John. T. Nolan ルームは,現在展示スペースとして使われている。この階には雑誌も多く,300誌以上が所蔵されていた。ミュージックスコアは製本されており,CDのコレクションも充実している。旧館のアートガラスが壁面にはめ込まれて展示されていた。

南館1階に降りると広いアトリウムがあり,展示図書や予約図書,自動貸出機などが並んでいた。さらに「分館(Branch)」というコーナーがある。児童,TEENを含む全年齢層に向けた分館的なコレクションを集めたところである。大人向けフィクションもここに置かれていた。近くの屋外スペースには「読書の庭」があり,屋外で読書を楽しむことができる。ドライブスルーも設置されていた。

図書館を訪問したのは遅い時間だったが,メーカースペースは多くの利用者がいた11。3Dプリンタ,ビニールカッター,レーザーカッター,UV印刷機,ミシンなどの縫い物系機器のほか,歌やポッドキャストを録音できるレコーディングブース,写真や映像制作のエリア,メディア変換用機器,大判資料をスキャンできる機器などがそろっている。近くの展示ケースには,ここで制作できるものが並んでいる。潜水艦やスマホケース,昔の図書館の書架など,思わず使ってみたくなるものが多かった。大判印刷機は2台とも稼働していた。オンデマンド印刷ができるエスプレッソブックマシンもあり,こちらは職員に依頼する方式であった。スタッフが常駐しており,利用者対応に追われていた。

ハイド・パーク分館

シンシナティの中心部から少し離れたところにある12。シンシナティ・ハミルトン・カウンティ公共図書館(CHPL)の分館の一つである。周辺は富裕層が多く住む地域と言われており,図書館の周りには感じのよいお店が並んでいた13。分館としてはこぢんまりとしている。ルーツは1912年に建てられたカーネギー図書館にさかのぼるという。敷地は傾斜地にあり,表通り側から入ると1階のフロアは,裏側の駐車場から2階のように見える。

建物は2024年に580万ドルで改修されたばかりである。CHPLが進める「新世代図書館の構築」(Building the Next Generation Library)の一環として行われた14。このプロジェクトのために,CHPLでは2018年に1ミルのLevyを住民投票で得ており,10年間で約1億9000万ドルを調達できることになっている。ハイド・パーク分館の改修は50年ぶりで,内装の大幅な変更に加え,バリアフリートイレやエレベーターが新たに設置されている15。実際,古さを感じさせない空間となっていた。

1階は大人とTEEN向けのフロアで,フィクション,ノンフィクション,雑誌,TEEN向け資料,PC4台などが配置されている。カウンターは各フロアにあり,1階はスタンディング型であった。全体に規模は小さいが,館内には滞在している利用者が多く見られた。フィクションはミステリーなどのジャンルを示すシールが背表紙に貼られているが,排架自体はジャンル分けせず一緒に並べられていた。入口入って左手には雑誌コーナーがあり,ソファも置かれている。この図書館ではサインが英語とスペイン語の併記となっていた。ヒスパニック系住民への配慮がうかがえる。特集コーナーは,特定の具体的テーマではなく,図書館員の工夫が感じられるものであった。新刊のほか,「冬がやってきた」「よい本で温まろう」「心地よく楽しむちょっとした歴史」「読めば読むほど知識が増える」「雪よ降れ」などである。

ここにも「今日はラッキーな日」という展示コーナーがあった。これらは,予約が大量に入っているが,来館することで借りられるというものである。なお,CHPLはSearchOhioなど州全域のコンソーシアムに参加しているが,地域的なコンソーシアムには加入していない。そのため,OPACではCHPLの所蔵資料のみが表示される。他にも,大活字本,DVD,TEENコーナーのマンガやグラフィックノベルが排架されていた。自動貸出機はBibliotechaの製品で,図書にはRFIDが貼付されている。OPACはBiblioCommonsを採用している。イベントとしてはブッククラブ,ESOL,大人向けボードゲームクラブなどが行われていた。

下の階は児童向けのフロア(キッズエリア)であり,こちらでもCozy booksなど,特集が工夫されていた。蔵書は,絵本(easyと表記),児童向けフィクション・ノンフィクションを中心に,厚紙絵本,Easy Readers,季節や祝日に関する資料,多言語図書,DVDやオーディオブックなどがあった。奥には会議室がある。この階からはそのまま駐車場に出られる。予約資料もこの階にある。タイトルが下向きになるように並べられており,利用者への配慮が感じられた。この規模の図書館としては予約資料の数が非常に多い。おおよそ1200冊程であろうか。「新世代図書館の構築」のマスタープランでも,この分館では予約して利用する形態が多いことが指摘されていた。

ノースサイド分館

ケンタッキー州のレキシントンにある分館である16。レキシントン公共図書館はファイエット・カウンティーが設置しており,中央図書館を含めて6館ある。サービス対象人口は約32万人で,物理資料の貸出密度は7.44,電子資料等を含めた貸出密度は14.25と非常に多い(2023年〜2024年)17

ノースサイド分館は,レキシントン中心部に近い北側の地区にある。2008年に開館し,周囲は住宅街である。建物はワンフロアで,館内には絨毯が敷かれている。それほど新しい施設ではないが,古びた印象はない。入口から見て左側奥にはフードパントリーが設けられている(このことは後述)。また,いくつかのサイズのミーティングルームも用意されていた。

入口を入るとカウンターがある。カウンターは,児童コーナー,PCコーナーにもある。入口近くのカウンター周辺には図書の特集展示がある。新刊のほか,ホリデークックブックやグッドリーズ(goodreads)に関連した展示があった。グッドリーズは図書のレビューサイトであり,紹介されている図書にはサイト上の星の数と内容紹介が付されていた。

入口右側にはガラス張りの空間がある。ここでは,平日15時から17時まで「キッズカフェ」が開かれている。キッズカフェでは,フードパントリーと連携して「スナック」が提供されており,訪問当日はチキンナゲット(chicken bites),クラッカー,ひまわりの種,アップルソースなどであった。宿題支援も行われており,近隣の教育学部系の大学生などがボランティアとして関わっている。宿題支援は,オンラインのBrainFuseも利用可能である。ここにはスタディールームが3室設けられていた。

フロア右側にはTEENコーナーがあり,その奥にはTEENゲーム・ルームがある。ここにはフィクション,グラフィックノベルやコミックが排架されている。日本語のマンガが充実していた。部屋の中には懐かしいPAC-MANのアーケードゲームが置かれていた。その横にはディスプレイとゲーム用コントローラーもあった。ジェンガなどのボードゲームもある。TEENコーナー近くではラップトップキヨスクがある。ノートPCの貸出が行われており,ちょうど利用者が返却していた。

その隣には児童コーナーがある。ここにはお話会などで使うチルドレンズ・ストーリー・ルームがある。さらに奥にはデジタルスタジオがあり,各種録音が可能な部屋もあった。館内中央に向かっては,フィクション,DVD,オーディオブック,ノンフィクションが並んでいる。ノンフィクションの排架はDDC順で,請求記号には分類記号の他,カッター・サンボーン著者記号表の著者記号,出版年の順であった。RFIDタグも付与されている。自動貸出機も設置されている。

フィクションのコーナーの近くにはLuna図書館というコーナーがあった18。これは事故で亡くなったLGBTQコミュニティの活動家である黒人のカマリア・スポルディングを称えて設けられたコーナーである。多様性とインクルーシブな精神を表すコーナーとのことである。ノンフィクションの近くには伝記が別置され,また,世界の言語としてスペイン語の図書,大人向けのグラフィックノベルやコミックも排架されていた。雑誌コーナーや予約図書の棚もある。

入口を背に左側奥にはPCが10台ほど並び,その奥に学習ルームが設けられている。この図書館で開催されているプログラムとしては,セラピー犬への読み聞かせ,家族で参加するSTEAMプログラム(さまざまな素材を使った創作),市民権取得のための学習クラス(free citizenship classes)などがあった。

興味深い点を3点挙げる。まずフードパントリーの取組である19。図書館の一角に専用の部屋が設けられており,God’s Pantry Food Bankという団体と連携していた。この団体はケンタッキー州中東部で,地域の人々に食料を供給している。図書館にこうした施設が設けられたのは珍しく,レキシントン公共図書館ではこの分館のみである。2022年に設置された。施設内には多くの食料が貯蔵されていた。この地域では入手が難しい生鮮食料品などが特に喜ばれるようである。営業時間は平日12時から14時までで,所得制限はなく,誰でも予約なしに利用できる。こうした施設を設けることで,これまで図書館を利用してこなかった人々が,利用することが期待されている。ウェブページでは,履歴書作成支援プログラムや子ども向けプログラムなどの利用が期待されていた。

もう一つは,TEEN向けのSTEM/STEAM関連プログラムである。一連のプログラムはノースサイド分館に限らず,レキシントン公共図書館全体で力を入れている。ネイティブ・アメリカン・シェルターを実際に建てることで環境について学ぶプログラム,電気回路を学ぶプログラム,閉館後に「レーザー・タグ」と呼ばれる赤外線レーザー銃とセンサー付きベストを使って遊ぶシューティングゲーム,歌詞を書き,歌い,録音するとともにスタジオ機器の基本的な使い方を学ぶ「ヒップホップと歌詞クラブ」,などがある。TEEN向けの一般的なイベントとしては,閉館後のかくれんぼなども開催されており,おもしろそうなプログラムが目白押しである。

最後に,館内には,トヨタ自動車の寄付によって設置されたMyKY.infoという情報端末があった20。これはケンタッキー州の健康福祉に関わる情報を検索できるものである。情報は充実している。様々な分野について,最新の情報を入手できる。コロンバスからレキシントンへ向かうバスの中で,トヨタの工場で働いているという男性と同席した。この地域では,トヨタの工場があり,地域の中に浸透しているようである。日本ではあまり見かけないが,そうした地元企業が図書館に様々な形で貢献しているのは,興味深い。企業にとってもよい宣伝になるのではないだろうか。

ケントンカウンティ図書館 コビントン分館

ケンタッキー州ケントン・カウンティにある公共図書館である21。ケントン・カウンティの人口は約17万人で,ケンタッキー州では3番目に大きなカウンティである。図書館は4つの分館があり,メインの図書館は設けられていない。また,管理部門は図書館と別棟に置かれている。さらに,様々なツールを貸出すエンパワー・ツールという施設が別にあるが,訪問時は休館だった。春に再開するとのことである。

コビントン分館は3つのフロア構成である。地下1階が児童,1階が大人とTEEN,2階が地方史・系図であった。2階は訪問時すでに閉館していたため見学できなかった22。ここにはケントン・カウンティの地方史及び系図資料が集められている。ウェブで確認すると非常に充実していることが分かる。北部ケンタッキー写真アーカイブ「顔と場所」には,新聞記事を中心に139,093枚という膨大な画像が収録されていた。また,系図調査用のデータベースは24も紹介されている。他にも墓地記録,国勢調査,教会記録,裁判や病院の記録などをまとめた「歴史検索」というサイトもある。

さて,図書館であるが1階に入るとすぐにカウンターがあり,近くには予約資料が並んでいた。展示資料もあり,Local Cookbookという棚にはケンタッキー州やシンシナティの料理の図書が集められていた。地元愛を感じる。また定番図書(Perennial Reads)の特集や,12月ということもあって2025年に亡くなった著者(R.I.P.2025)の展示もあった。Quick Pickの棚にはフィクション,ノンフィクションに加えてグラフィックノベル,CD,DVDも置かれていた。

1階フロアは左側からTEEN,ノンフィクション,フィクションで,右端にはキャリアセンターと呼ばれるコーナーがあった。中央には円形のカウンターがあり,その奥にメーカースペースがある。児童フロアにも中央にカウンターがあった。TEENの部屋はフィクション中心で,席数も多かった。PCは6台置かれていた。部屋の前にはTEENと大人向けのマンガ&グラフィックノベルの棚がある。ともに日本のコミックが多く並んでいた。

メーカースペースは独立した部屋ではなく,PCが並ぶ奥,カウンター近くに機器が設置されている23。ここはSTREAMメーカースペースと名付けられている。科学,技術,読書,工学,芸術,数学の頭文字をとったものだが,読書が含まれている理由はよく分からない。設置されていた機器は多岐にわたり,ダイカッター,ミシン,プリンター,UVプリンター,ドキュメントスキャナー,3Dプリンターなどであった。定期的に予約不要でスタッフのサポートを受けられる日も設けられている。

地下は児童フロアで,フィクション,ノンフィクション,伝記,絵本などが並んでいた。サウスウェスト公共図書館で見たようなシリーズごとのコーナーが比較的大きくとってあり,アメリカンガールなどのシリーズが並んでいる。児童用のブッククラブセットは透明ケースに入っていた。Phonicsという棚には幼児向けの文字学習用図書が置かれている。児童フロアには「手紙を書くところ」という机もあり,サンタさんに手紙を書いて入口の投函箱に入れるという企画が行われていた。

図書館はアウトリーチにも取り組んでおり,地域パートナーと協力して域内8カ所のリトル・フリー・ライブラリーを運営している24。そこには除籍資料,寄贈資料,新規購入資料などが並べられている。リトル・フリー・ライブラリーは世界各地で行われている図書交換の取組である25

この図書館では,キャリアセンターが興味深かった。アメリカでは,これまであまりビジネス支援のコーナーを見なかったこともある。テーマ別に図書が並んでおり,「最初の職探し」「自分にあったキャリアを見つける」「転職」「同僚との問題に対処する」「チームビルディング」「職場での権利」「リーダーシップ」「ミリタリーキャリア」「看護・医療キャリア」「英語文法」「Linkedinの活用」,さらにACT,AP,GMATなどの問題集もあった。図書に加えて,図書館のウェブ上では求人検索や履歴書の書き方,AIコーチング,中小企業向け情報,失業保険申請サポートなども提供されている26。プログラムも充実しており,平日はほぼ毎日,オンラインを含めて履歴書の書き方,職の探し方,面接方法などの講座が開催されていた。コレクション,プログラム,オンライン情報源のいずれも充実していた。

マーカンタイル図書館

1835年に設立された会員制図書館である27。19世紀前半,フィラデルフィアをはじめアメリカ各地で会員制図書館が設立された。ここもそうした図書館の一つである。設立に関わったのは貿易商などである。現在の建物は1908年に建てられたもので,2021年にはNational Register of Historic Places(NRHP)に登録されている。NRHPは保存価値のある建物などを連邦政府が登録する制度であり,この建物が歴史的建造物であることを示している。場所はシンシナティの中心部にあり,シンシナティ・レッズの球場から,まさに目と鼻の先であった。

1845年に図書館が入る建物で火災があった。その際,所有者であったシンシナティ・カレッジとの間で,建物再建のために1万ドルを拠出する代わりに1万年間の賃貸契約を結んだ。賃料は1年間1ドルである。その後,再び火災が起き,図書館は別の場所へ移転したが,この契約は引き継がれ,現在でも有効である。このことは,図書館運営にとって大きなメリットをもたらしているはずである。現在は,マーカンタイル図書館ビルという立派な建物が建っており,その11階と12階に図書館が入っている。会員制ではあるが,一般の人も入館することができる。

11階から入ると,天井が高く,広々とした空間が広がる。左側には雑誌やノンフィクションの新刊が並び,歴史的な人物の胸像や絵画などの美術品が多く飾られていた。胸像にはシェイクスピアやリンカーンのものがある。ソファーも置かれており,ゆったりと過ごせる空間であった。左奥には中二階になった書架(North Stacks)があり,旅行,地理,詩,シェイクスピアなどの図書が並んでいる。蔵書は会員の寄贈が中心とのことであった。分類はDDCである。この図書館の開館はDDC成立以前のため,途中で変えたのであろうか。背表紙を見ると,新しい図書にはラベルが貼られているが,古い図書にはDDCなどが直接書き込まれていた。

公式ウェブによれば蔵書数は約8万5千点である。190年にわたり収集された蔵書が,古いものから新しいものまで混在して排架されていた。2世紀にわたる寄付に基づくコレクションは,それ自体が研究対象になり得るように感じた。貸出方式はニューアーク式で,ブックポケットにカードが入っており,利用者番号と返却日が記されている。返却日を押す紙も別に貼られていた。ブックポケットには「図書館をよりよくするための提案を歓迎します」と書かれている。

近くの棚には,ミステリー,芸術,建築などの図書も並んでいる。また,「今なにを読んでいますか?」と書かれた紙が台の上に貼られており,多くの付箋が貼られていた。カウンター横にはブックタワーがあり,制作過程はInstagramで紹介されている28。入口右側にも中二階の書架(South Stacks)があり,フィクションとノンフィクションが排架されていた。ジャンル名は書棚に直接書かれていた。こちらには伝記も著者名順に並んでいた。古そうな図書を手に取ってみると,出版年が1895年刊行のものであった。

書架前の螺旋階段を上ると12階である。このフロアは,2022年に拡張されたスペースで,比較的ゆったりとしたブラウジングエリアになっていた。一人用の個室(POD)も4室あった。書架も並んでおり,アメリカの歴史とアメリカ大統領に関する図書が排架されていた。イベントとしては,政治,芸術,文化などの分野で著名な人を招いた講演会や読書会,ヨガなどが開催されている。過去には,ハーマン・メルヴィル,ラルフ・ワルド・エマーソン,ハリエット・ビーチャー・ストウといった歴史的な作家も講演に訪れている。会員種別はいくつかあり,一般会員では学生が年間30ドル,個人会員が65ドル,家族会員が110ドルとなっている。これらの会費で,図書の貸出,仕事や勉強のための図書館利用,いくつかのイベントに参加することができる。さらに,特別な待遇を受けられる上位の会員種別も用意されている。ウェブページによると,会員数は約2,500人いるという29。但し,ビルのアパートメント居住者も含まれている。

1835年設立の会員制図書館が,現在も現役で活動しているのは感動的である。資料貸出の機能は弱くなっているようだが,仕事や勉強の場として,また文化的活動の拠点として,今でも充実した活動をしていた。歴史的な「場」を活かし,文化的なサロンとして機能している点が特徴的である。また,地域の文化的象徴としてだけでなく,不動産の価値を高める存在としても役立っているように感じられた。

インディアナポリス公共図書館 中央図書館

インディアナ州はオハイオ州の西側に位置する。図書館関連の州法としては, Indiana Code Title 36, Article 12 に「図書館」に関する規定が置かれている30。図書館の設置主体は市,タウン,カウンティである。米国の多くの州同様,図書館委員会が大きな権限を持ち,財源としては固定資産税による図書館税が中心である。税率の決定はオハイオ州と異なり住民投票には付されない。

訪問したのはインディアナポリスにあるインディアナポリス公共図書館 中央図書館である31。インディアナポリスはインディアナ州の州都であり,州内で最も人口が多い。インディアナポリスの図書館はマリオン・カウンティによって設立・運営されている。分館を含めると24館ある。サービス対象人口は96.3万人で,貸出密度は物理資料で5.7,電子資料を含めると9.1である(2024年)32

中央図書館はインディアナポリスの中心部にあり,規模の大きな図書館であった。この図書館が設置されたのは1917年である。ギリシャのドーリア様式で建築されている。建物は建築家の名前をとってポール・クレ棟と呼ばれている。2007年には,その背後に6階建てで外壁がガラス張りの新館が増築された。

階段を上って入口を入ると,サイモン・リーディング・ルームがある。リーディングルームという名称ではあるが,実際にはホールのような広い空間であった。ここを取り囲む書棚や,中二階のようになったバルコニー部分には多言語図書が排架されており,日本語の図書もあった。雑誌『文藝春秋』が毎月収集されていた。この空間の左右には,入口を背にして右側にセクストン東閲覧室,左側にアニス西閲覧室がある。東閲覧室には伝記が排架され,西閲覧室は黒人文学・文化センターとして利用されている。いずれも見事な閲覧室であった。

サイモン・リーディング・ルームの先には,2007年に建設され新館と旧館をつなぐ広々としたアトリウムがある。ここにはインフォメーションとチェックアウトのカウンターがあり,近くには自動貸出機と予約資料を置く部屋があった。いくつかの特集展示もあり,「Dethe of Winter」という展示では,田辺剛による『狂気の山脈にて』が飾られていた。このアトリウムにはカフェも併設されている。OPACはBiblioCommons,図書にはRFIDタグが付けられていた。分類はDDCが用いられ,多くの図書の背には出版年月を示すシールが貼られていた。中央館はあまりに巨大であるため,以下では全体像を述べるに留めたい。

新館は6階建てで,現在の図書館機能の中心はこちらに移っている。新館はエレベーターで移動でき,各階ごとにインフォメーションカウンターがあり,2名から3名の職員と警備員が常駐していた。各階はエレベーターを中心に東西に分かれ,カウンター付近には10台から20台ほどのPCスペースが設けられており,どの階もよく使われていた。

1階にはコンピュータ・ラボとメーカースペースがあった。2階の西側はTEEN向けスペースであったが,訪問時は改修中だった。東側にはCDやDVDなどの視聴覚資料が充実している。奥にはグラフィックノベルがあり,アメコミと日本のコミックが区別されず著者順に並んでいた。さらに奥にはソーシャルワーカーの相談室が設けられている。この階には,インディアナポリスで著名な人物の名を冠したオーディトリウムもあり,映画会が開催されており,『オッペンハイマー』の上映も予定されていた。

3階の西側は「キッズセントラル」と呼ばれる大規模な児童室であった。ここではホームスクール向けのコレクションが充実している。東側にある「ラーニング・カーブ」と呼ばれる施設は改修中であった33。4階には0類から6類までの図書が並び,中央付近のカウンター周辺にはレファレンス資料が多く排架されている。医学分野の書架周辺には,Medlineの紹介や健康に関する誤情報を見分けるためのチェックリストが掲示されていた。5階は7類から9類の図書で,東側には膨大な楽譜コレクションが壁沿いに排架されている。西側奥には多様な種類のマイクロフィルム資料が置かれていた。6階は大活字本とフィクションが中心で,スペシャルコレクションルームもあり,訪問時はちょうどイベントが行われていた。

プログラムも非常に充実しており,小冊子で紹介されているほどである。いくつか例を挙げると,ブッククラブやチェスクラブ,詐欺の手口を学ぶ講座,英会話,手芸をしながら語り合う「Floss ‘n’ Goss」,ライティングサークル,ヴィーガン食の作り方などがあった。「種の図書館」のためのパック作りを行うボランティア募集も行われていた。

特に興味深かった点を三つ挙げたい。一つ目は資料の推薦サービスである。「Hoosier Next Read(インディアナのみんなが次に読む本)」という名称で,利用者が簡単な質問に答えると,職員が資料を選んで推薦してくれる34。同種のサービスはベックスリーの図書館でも見たが,入力情報は大きく異なる。入力するのは,希望する資料種別や対象者,どのような雰囲気(ジャンル,イメージ等)のものを読みたいか,好きな本や映画,テレビ番組とその理由,苦手な資料などであり,GoodreadsやStoryGraphのリンクを共有することもできる。Goodreadsなども推薦機能を持っているが,それらと競合しつつ図書館ならではの推薦を行う点は,難しさもあると感じた。

二つ目は図書館委員会の議題である35。2025年の議事録を読むと,日本の図書館協議会と少し違うものが見られおもしろい。まず,毎回,一つの分館から活動報告が行われていた。図書館システム全体にへの目配りをしている。また,理事会に対する「パブリックコメント」を受け付けていたのも興味深い。ここでいうパブリックコメントは,日本で使われているものとは異なり,実際に市民が会議に出席して意見を述べるというものである。さらに,四半期ごとに戦略計画の進捗報告が行われている点も重要である。将来の議題(Future Agenda Items)を委員自身が提案できる仕組みもあった。日本の図書館協議会では議題設定が事務局主導で受動的になりがちな点と異なっていた。最後に,ダイバーシティ・ポリシー・人事委員会などの下部委員会が設置されており,それらと関連する事項は,直接,図書館委員会で審議されるのではなく,下部委員会で事前に審議され,その結果を受けて最終的に図書館委員会で決議されているようであった。

三つ目はソーシャルワーカーの配置である36。館内には個室の相談室が用意され,無料でじっくり相談できる体制が整えられていた。オフィスアワーは月曜日と水曜日の10時から12時,13時から15時半であり,その時間は予約なしで利用できる。それ以外の時間は予約制である。相談内容は関連情報の提供が中心である。当日は図書館側でも,関連情報をまとめたチラシやリーフレットを「Community Resource Table」として机に広げて提供している。想定されている相談事項としては,住居(シェルター,低所得住宅,借りる際役立つ情報),健康(保険,メンタルヘルス支援,診療所紹介,薬物関連,HIVテスト),食べ物(低所得世帯向け食糧支援プログラム,無料食糧配布情報),金融(困窮者向け一時金,税金,社会保障,雇用),法律(立ち退き,法的支援),教育(識字支援,学校入学,育児支援,高卒関連,学生財政援助),個人・家族(運転免許証等,出生証明書,退役軍人給付金,移民と市民権,衣服家具,サバイバー支援),コミュニティ支援(図書館カード,有権者登録,電話)などである。

カート・ヴォネガット博物館・図書館

カート・ヴォネガットを,どうして知ったのかはよく覚えていない。村上春樹氏の著作だったかもしれないし,『風の歌を聴け』だったかもしれない。あるいは,以前の職場で英米文学に詳しい図書館員から聞いたのかもしれない。Wikipediaでヴォネガットの紹介を読んでみたが37,一冊も読んだことがなかった。ここを訪れたあと,さっそく,Kindleで『スローターハウス5』を買って読んでいるところである。ヴォネガットは1922年にインディアナポリスで生まれ,2007年に亡くなっている。

この施設は2011年に開館し,現在の場所には2019年に移転してきた38。カレントアウェアネスでも紹介されていた39。インディアナポリスの中心部近くにある。三階建ての建物で,2階にはバルコニーがある。1階の受付で入場料を支払うと,3階から回ることを薦められた。3階には,ヴォネガットの生涯を解説した「Vonnegut at 100 Timeline」があり,彼の生涯をたどれる。また,第二次世界大戦中のドレスデンでの体験が,廃墟となった街の写真とともに解説されていた。この経験が彼の多くの作品に反映されているためであろう。他にも,従軍時の品々や,ヴォネガットをトリビュートしたアーティストの作品が展示されていた。いわゆる文学館的な展示としては,ここが最も充実しているように感じられる。

2階には,Youth Writing Centerがある。ここでは,高校生を対象に,ライティングチューターが一対一でアカデミックライティングや創造的なライティングを指導する活動が行われている。こうした活動はヴォネガットが生前,ライティング指導をしてきた遺志を引き継ぐものであろう。訪問時は,この部屋で,ヴォネガットが大学の卒業式で講演をしている映像が流れていた。話している様子からは,彼のざっくばらんな性格が伝わってくる。このフロアには「SHAPE OF STORIES」という四つの図も掲げられていた。数学の関数の曲線のような形で,4つの類型の物語で幸運/不運が時間とともにどう変化するかが示されている。物語は,男が穴に落ちる物語,少年が少女と出会う物語,シンデレラ,カフカの四つである。カフカは不運から始まり,ひたすら不運に沈み続け,物語は最後までたどり着かない。思わず笑ってしまった。

2階には,他にカフェであるBokonon Loungeやヴォネガットに影響を与えた4人の女性を紹介する展示もあった。また,執筆環境を再現したコーナーもあり,低いテーブルにタイプライターが置かれ,ソファも低く,すぐに疲れてしまいそうな環境だが,在りし日の書斎でのヴォネガットの写真があり,それを見る限り,実際に彼はそうしたところで執筆していたようであった。

1階には卓球台がある。また,検閲等の対象となった図書を集めた棚である「Baned & Challenged Books Bookcase」も設けられていた。『スローターハウス5』が,かつてミズーリー州で禁止されたことと関係しているのかもしれない。さらに,ヴォネガットが好んで聴いたジャズのレコードジャケットなども飾られていた。マイルス・デイヴィス,モダン・ジャズ・カルテット,デイヴ・ブルーベック,ビックス・バイダーベックなどがあった。このフロアにはミュージアムショップもあり,さまざまなグッズが販売されていた。

著名な作家の施設でありながら,仰々しく,もったいぶった展示ではなかった。彼の人間性を表しているのかもしれない。多額の費用をかけて「偉大な作家」として奉られるよりも,簡潔であっても,かれの著作のコアな部分に触れられれば十分,というような姿勢が伝わってくる展示であった。

サウスウェスト公共図書館 グローブシティ

コロンバスの南西に位置する40。自治体としてはグローブ市だが,サウスウェスタン学校区に設置された図書館である。サービス対象人口は14.7万人ほどである。分館は2館で,中央館はない。もう一つの分館はウェストランドである。貸出密度は物理資料が5.7,電子資料を含めると7.6である(2024年)。

入口は大通り側とその逆側についている。大通り側から入ると,レゴ作品が展示ケースに入って展示されていた。右側にかなり広い児童コーナーがある。絵本は著者順に並び,Early ReadersはA-G,H-J,K-Pといったレベルで区分されていた。サウスウェスタン・シティ学校区では,幼稚園:A-D,1年生:D-I,2年生:I-Nといったレベル分けをしている。はじめて章のある図書を読む児童向けの「ファーストチャプターブック」もある。こうした図書は,3年生ぐらいまでが主な対象とのことであった。レベル分けのシールが背表紙に貼付されていた。

児童向けフィクション,同ノンフィクションが並び,伝記は別置されていた。子ども向けグラフィックノベルの棚もある。カウンター近くには人気のシリーズが集められていた。ジュニー・ビー・ジョーンズやシャドウ・チルドレンなどは特に人気があるとのことで,書棚には残っていなかった。外国語の児童図書としてはスペイン語の図書が置かれていた。

入口左側はフィクション中心である。図書の特集コーナーが多くあり,「Winter Reads」や「Some one is missing」といったようにテーマを工夫していた。他に,雑誌,パズル,お菓子・飲料の自動販売機,コミュニティ掲示板,予約資料,大活字本などもある。空間をゆったりと使っており,ソファや机が多く配置されている。パズルは貸出手続き不要で,場合によっては返却も不要である。その代わり,新たなパズルを持ってきてもらうようになっていた。交換会も定期的に開かれていた。フロア中央には視聴覚資料がある。DVD,CD,オーディオブック,ゲームソフトなどが多く並んでいた。

ティーン向けの部屋もある。15時以降は5年生から高校生まで専用と書かれていた。入口付近には担当者のガラス張りの個室がある。こうした利用者用スペースとガラスで接するスタッフの個室は他にもあり興味深い。ティーンの部屋の蔵書はフィクションとコミックが中心で,ノンフィクションは少なかった。ティーンアートコーナーがあり,利用者の描いた作品が飾られている。ホワイトボードには「感謝祭で最高のサイドディッシュは?」と書かれ,「マッシュポテト」などの回答が並んでいた。中央には大きなディスプレイがあり,XboxやNintendo Switchで遊ぶことができるようになっている。他にスタディールームが2室あった。

カウンターは逆側の入口近くにある。自動貸出機などがある。友の会の「Book Shop」が充実しており,個室で図書館の除籍本と寄贈図書が販売されていた。その横では「SPL FOOD DRIVE」と書かれフードバンク向けの食料の寄付コーナーがあった。

2階はノンフィクション中心で,ほかにグラフィックノベル,ミステリー,ホラー,インスピレーション,サイエンスフィクション,ペーパーバックなどのフィクションが並ぶ。ローカルヒストリー,系図資料,伝記も揃っていた。PCは30台ほど設置されていた。他に,マイクロフィルムリーダー,スキャナー,FAX,視覚障害者用PCもあった。「センシティブサブジェクト」という掲示もあり,中絶,アルコール,避妊などのテーマごとにDDC番号が示されていた。こうした微妙なテーマの分類番号案内はカナダの図書館でも見たものである。

興味深かった点をいくつか挙げたい。まず,プログラムが充実していた。訓練を受けたセラピー犬が来館し,読み聞かせや親しむ機会を提供するものがあった。ダンジョンズ&ドラゴンズをプレイする会もあり,これは英国のカナダ・ウォーター図書館でも見たものである。さらにCOTA(Central Ohio Transit Authority)の情報共有セッションがあった。COTAはコロンバス地域などでバスを運行している機関である。アプリの使い方や割引について教えてくれる。筆者はオハイオ州内を主にバスで移動しているため,こうした情報提供の重要性がよく分かる。アニメクラブもあり,アニメ鑑賞や交流が楽しめるようになっていた。

二点目として,この図書館は財政的に難しい状況にあることである。別のところでも述べたように,LSTAによる連邦政府の助成金が停止しているため,この図書館ではその影響を受けてサマーリーディングプログラムの開催が危ぶまれた。しかし,市民の寄付により実施できたと館内に掲示されていた。より深刻なのは昨年11月にLevy提案が否決されたことである41。これはPLF減少を補うためのadditionalな提案であったが,否決された。これにより2025年1月から開館時間の短縮,資料購入費削減,プログラム削減,正規職員6名とパートタイム職員4名の削減が行われた。他にも電子資料のHooplaの契約を解除した。

三点目は,図書館予算の透明化に取り組んでいる点である。これは,上記のことと関係しているのかも知れない。ClearGovという外部のクラウドベースの予算管理サービスを活用し,予算の状況を市民に開示していた42。このサービスは予算管理と行政活動の透明化を目的としたもので,概要,収入,支出,人口の4つのタブで情報が整理されている。「概要」では人口,住宅価格中央値,世帯所得中央値,サービス対象地域,収入源,歳入と支出,サービス利用者が示される。「収入」は図書館の収入項目ごとの5年間の推移が棒グラフが表示されている。「支出」も支出項目ごとに同様に表示されている。「人口」タブでは人口分布や世帯特徴,世帯収入帯などが表示されていた。こうした情報公開は,図書館の財政状況を市民に理解してもらうために役立つと感じる。

【Keywords】プログラム, Levy, 予算透明化

  1. https://chpl.org/ ↩︎
  2. https://chpl.org/about/awards/ ↩︎
  3. https://chpl.org/next-generation/ ↩︎
  4. https://chpl.org/services/special-collections/inland-rivers-library-collection/ ↩︎
  5. https://chpl.org/genealogy-history/ ↩︎
  6. https://chpl.org/services/special-collections/lafcadio-hearn-collection/ ↩︎
  7. https://chpl.org/main/story-center/ ↩︎
  8. https://chpl.org/blogs/post/cincinnati-black-music-walk-of-fame-unveiled-june-18/ ↩︎
  9. https://en.wikipedia.org/wiki/Cincinnati_and_Hamilton_County_Public_Library ↩︎
  10. https://storymaps.arcgis.com/stories/30153da1722645b391fd1b2b216459f9 ↩︎
  11. https://chpl.org/services/makerspace/ ↩︎
  12. https://chpl.org/locations/HP/ ↩︎
  13. https://en.wikipedia.org/wiki/Hyde_Park,_Cincinnati ↩︎
  14. https://chpl.org/next-generation/ ↩︎
  15. https://www.emersiondesign.com/blog/projects/hyde-park-public-library, https://chpl.org/blogs/post/hyde-park-branch-moving-to-temporary-location/ ↩︎
  16. https://www.lexpublib.org/locations/northside-branch ↩︎
  17. https://kdla.ky.gov/Library-Support/plssd/Pages/Public-Library-Statistics.aspx ↩︎
  18. https://www.urbanlibraries.org/blog/lexington-public-library-luna-library-celebrating-and-creating-black-history ↩︎
  19. https://www.godspantry.org/food-for-thought/gods-pantry-food-bank-and-the-lexington-public-library-open-a-pantry-at-the-northside-branch, https://www.urbanlibraries.org/blog/launching-a-food-pantry-in-lexington ↩︎
  20. https://myky.info/#/services/male-25over/jobs/-L-GZGIaKRHpw12PPBHK ↩︎
  21. https://www.kentonlibrary.org/locations/4/ ↩︎
  22. https://www.kentonlibrary.org/genealogy/ ↩︎
  23. https://kentonlibrary.libcal.com/reserve/erlstream ↩︎
  24. https://www.kentonlibrary.org/little-free-libraries/ ↩︎
  25. https://littlefreelibrary.org/start/ ↩︎
  26. https://www.kentonlibrary.org/careerandjobservices/upcomingcareerandjobserviceclasses/ ↩︎
  27. https://www.mercantilelibrary.com/, https://en.wikipedia.org/wiki/Mercantile_Library_of_Cincinnati ↩︎
  28. https://www.instagram.com/p/DRxlJazjlrr/ ↩︎
  29. https://www.cincinnatimagazine.com/article/new-mercantile-apartments/ ↩︎
  30. https://iga.in.gov/laws/2025/ic/titles/36#36-12 ↩︎
  31. https://www.indypl.org/locations/central-library ↩︎
  32. https://www.in.gov/library/services-for-libraries/plstats/ ↩︎
  33. https://raai.com/project/the-learning-curve-indianapolis-public-library/ ↩︎
  34. https://www.indypl.org/books-movies-music/hoosier-next-read ↩︎
  35. https://www.indypl.org/about-the-library/board-documents-archives ↩︎
  36. https://www.indypl.org/services/social-work-services ↩︎
  37. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%8D%E3%82%AC%E3%83%83%E3%83%88 ↩︎
  38. https://en.wikipedia.org/wiki/Kurt_Vonnegut_Museum_and_Library ↩︎
  39. https://current.ndl.go.jp/car/16631 ↩︎
  40. https://www.swpl.org/ ↩︎
  41. https://www.columbusmessenger.com/southwest-public-library-to-implement-budget-cuts-in-2025.html ↩︎
  42. https://cleargov.com/ohio/franklin/special-district/southwest-public-libraries ↩︎