特措法と東京都の要請の整理 no.2

上記告示により,都道府県知事は特措法第45条などに基づく各種措置が可能になった。東京都では,4月10日,第19回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議で「新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都における緊急事態措置等」が示された。ここでは,医療機関への通院,食料の買い出し,職場への出勤など,生活の維持に必要な場合を除き,原則として外出しないことを要請した。また,同法第24条第9項(以下参照)に基づき、施設管理者もしくはイベント主催者に対し、施設の使用停止もしくは催物の開催の停止を要請した。第24条第9項は,第45条と比較して私権制限に,より抑制的である。

9 都道府県対策本部長は、当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、公私の団体又は個人に対し、その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。

発表された休止を要請する施設等は新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令(以下特措法施行令)第11条に該当するものである。第11条には第1項第10号として「十 博物館、美術館又は図書館」が挙げられている。なお,同条は「第十一条 法第四十五条第二項の政令で定める多数の者が利用する施設は、次のとおりとする。」とあるように本来は特措法第45条に基づく要請対象施設である。 図書館部分の要請内容は以下のとおりである(図書館部分のみ)。

施設の種類要請内容内訳
集会・展示施設施設の使用停止及び催物の開催の停止要請(=休業要請)博物館、美術館又は図書館、ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。)* 床面積の合計が1,000平方メートルを超えるものに限る。

  東京都の要請はさらにあるが,つぎの記事で。